手根管症候群(しゅこんかんしょうこうぐん)
症状は?
- 親指から薬指のしびれ、痛み
- しびれ、痛みで夜間や明け方に目が覚める
- 手のしびれで物をよく落とす
- 手のしびれでボタンがかけにくい
どんな病気?
手首で正中神経が圧迫を受け、親指から薬指のしびれが生じます。
手首が固定されているような動作、つまり本や新聞を読むとき、車の運転のとき、パソコンのタイピングやマウス操作のときに特に手のしびれを自覚します。
進行すると親指を動かす筋肉(母指球筋)が痩せて機能障害を引き起こすことがあります。
近年では原因不明の心臓病に先行して発症している可能性が指摘されており、早期発見早期治療が重要と考えられています。
治療法は?
- 副木を使った手首の安静
- ステロイド注射
- 内視鏡手術
参考文献
- Green’s Operative Hand Surgery, Eighth Edition
- 村岡邦秀、飯田博幸、田中祥継. 鏡視下手根管開放術における手根管内ステロイド投与併用の効果. 日手会誌 36:510-512, 2020
- 立花悠、村岡邦秀、廣田高志、他. 手根管症候群と心アミロイドーシスの関連性. 整形外科と災害外科 71(4):690-692, 2022

中年女性の10%、閉経後女性の25%に存在し、日常生活に支障をきたす主な手の疾のひとつです。女性ホルモンの変動が一因となっている可能性が指摘されています。ちょうど親指の付け根に痛みを感じることもありますが、手の親指側全体に脈打つような、時に焼けるような痛みを自覚することもあります。痛みの影響で、強く手を握る動作や物をつまむ動作が困難となります。